2023年10月29日、由良町において、地震発生、「大津波警報」発表の想定で、町役場主体で災害対策本部設置訓練が行われました。
WIDA防災研究部会は、この訓練の中で臨時災害放送局放送訓練の実施に協力しました。
災害時に被害を減少させ、早期に復旧させるために必要な関係者間の情報共有の手段の一つに、臨時災害放送があります。
それを放送する臨時災害放送局を有効に機能させるためには次のような課題があります。
・放送機材の入手、設置
・周波数の決定
・住民への周波数の周知
・総通局への免許申請
・放送コンテンツの収集と整理、原稿作成、放送
・これらの作業をするための人材の育成、訓練、予算の確保等
です。
WIDA防災研究部会は、総務省近畿総合通信局の協力を得て、放送機材の確保・設置、免許申請・周波数の決定、放送する情報の原稿の作成・放送指導を行いました。
【日 時】 2023年10月29日(日) 10:00~13:00
【場 所】 由良町役場、由良町立ゆらこども園(災害対策本部代替場所)
【内 容】 由良町立ゆらこども園を災害対策本部とし、参加職員を3グループに分けてそれぞれ以下の3種の訓練を実施
・災害対策本部設置訓練(PC及びプリンタ―等の接続)
・行政無線非常用親局操作訓練、衛星携帯電話通信訓練
(防災行政無線非常用親局の設置及び衛星携帯電話の操作)
・臨時災害放送局放送訓練(臨時災害放送局を使用し、1人2分間のラジオ放送実施)
【並行実施】自衛隊由良基地分遣隊による通信訓練
【取材メディア】NHK和歌山放送局、ZTV
訓練のようす
機材搬入 | アンテナ設置 | 近畿総合通信局による機材の説明 |
放送訓練 |
今回の訓練では、町長、副町長はじめ、町の職員さんが中心となり、熱心に、真剣に取り組まれていました。
また町内の区長さんなど、地区防災の主だった方々に事前に告知し、聴取していただきました。
これまでの高校生による取材、原稿作成、アナウンスといった訓練スタイルとは異なり、
町の職員が主体的に情報を出すことを意識し、自分たちでアナウンスしたということに大きな意義があります。
どのような情報を出すべきなのか、原稿を読むことによって考えさせられたと思います。