
2025年12月14日、和歌山県御坊市薗の御坊市民文化会館において、「臨時災害放送局(以下臨災局)」の設置・運営訓練を実施しました。
この訓練は、総務省近畿総合通信局より送信機と無線局免許の提供を受け、御坊市と連携し、当協議会(WIDA)が企画運営を担当したものです。
訓練の背景と目的
御坊市と隣接する日高郡6町には約7万人が居住しており、南海トラフ地震発生時には甚大な被害が予想されています。発災後、地域住民への情報伝達にはラジオが有効です。 今回は、発災時に御坊市役所内に臨災局を設置することを想定し、設置・運営の手順を確認しました。また、御坊市が主催する「イベント開催中の発災を想定した避難訓練コンサート」と連携し、会場の市民文化会館に特設スタジオを設け、市民の皆様にラジオの重要性を訴える放送を行いました。
訓練の概要
訓練は2部構成で実施し、インターネットを通じたサイマル放送(同時放送)も行いました。近年はスマホでラジオを聴く人も増えているため、多角的な情報伝達の検証を行いました。なお、前日(13日)には市役所屋上に機材を設置し、周辺避難所等での可聴域調査(フィールド調査)も実施済みです。
【実施日時】 2025年12月14日(日)
・第1部: 11:00~13:00(スタジオトーク)
・第2部:14:30~16:00 (防災コンサート中継)
【実施場所】 御坊市民文化会館(和歌山県御坊市薗258番地の2)アンテナは屋上に設置
【放送仕様】送信周波数 82.4MHz / 送信出力 20W
インターネット放送: https://fmplapla.com/rinsaikinki1
【協力】 FM田辺(番組進行)、エフエムプラプラ(ネット放送協力)
【設置担当】 当協議会 防災研究部会、登録臨時災害放送局サポーター
番組内容とゲスト
番組では、臨災局の意義や課題、解決策について議論しました。また、以下の皆様をゲストに迎え、災害時の情報提供について貴重なお話をいただきました。
ゲスト出演:
・御坊市(三浦源吾市長、総務部危機管理課)
・総務省 近畿総合通信局 放送部
・和歌山県 危機管理部(防災企画課)
・自衛隊 和歌山県地方協力本部
・御坊市 社会福祉協議会、自主防災組織連絡協議会
・日高郡各町(美浜町、日高町、日高川町)
・FM新宮
新たな試み:臨時災害放送局サポーターとの連携
今回初めて、当協議会に登録いただいている「臨時災害放送局サポーター」の皆様に参加を呼びかけました。機材設置や操作、番組進行にご協力いただくとともに、災害情報提供への準備状況について意見交換を行いました。
訓練のようす
■当日配布したチラシ

今後も地域の防災力向上に向けた活動を継続してまいります。
